放置自転車対策をなにもせずにおくと、歩行者の通行の妨げや、周辺地域の美観への影響といった問題が発生します。
放置自転車対策についての啓蒙活動や、放置自転車禁止区域を増やすなどの対策により、放置自転車の台数は年々減少傾向にあります。
しかし、都心部を中心として、放置自転車対策が十分機能していない地域も存在します。
この記事では、放置自転車の現状やそのままにするリスク、放置自転車を減らすための混雑対策システム導入の必要性について解説します。
目次
放置自転車の現状は?放置台数は過去最少も
放置自転車は街のイメージダウンを引き起こすだけでなく、放置自転車の撤去にかかるコストの増加につながります。
たとえば、2019年の東京都の支出(自転車等駐車場の維持管理や放置自転車等の撤去等に要する経費)は、前年比約2.4億円増の約151.2億円でした。[注4] 自転車が放置される原因を知り、抜本的な放置自転車対策を実施することが大切です。
放置自転車をそのままにする3つのリスク
放置自転車をそのままにしていると、歩行者の安全や周辺地域の美観への影響が出ます。
市区町村が管轄している駐輪場などの担当者の方は、放置自転車が引き起こす3つのリスクを改めて確認し、放置自転車対策を実施しましょう。
歩行者の通行の妨げになる
放置自転車がそのままになっていると、歩行者の通行の妨げになります。
とくに視覚障害がある方や、車椅子を利用している方は、放置自転車が多いと安全に通行できません。
また、火災や地震などの災害が発生したとき、歩道に放置自転車があると避難行動や救助活動の邪魔になります。
このように放置自転車が公共スペースにはみ出す状況を長く放置していると、市民の信頼を失う可能性があります。
周辺地域の美観に影響が出る
放置自転車があまりにも多いと周辺地域の美観が悪化し、市民の方々が快適に過ごしづらくなります。
また、放置自転車対策を行っていない駐輪場は、「管理者がいない」「監視の目がない」という印象を利用者に与えるため、ゴミの投棄が増える可能性があります。
悪質なケースでは、粗大ごみが敷地内に投棄された駐輪場もあります。
街のイメージダウンを防ぎ、周辺地域の景観を維持するためにも、放置自転車対策を強化することが大切です。
盗難車が増加する可能性がある
同様にして、放置自転車が多い駐輪場では、監視の目が行き届きにくくなるため、車両の盗難が増える可能性があります。
このように二次的なトラブルを防ぐうえでも、「管理者がいない」「監視の目がない」という印象を払拭し、放置自転車への警戒を強めることが大切です。
日頃から自転車の整理や放置自転車の撤去などの放置自転車対策に取り組み、利用者の方が安心して使える駐輪場をつくりましょう。
駐輪場の管理者向けの2つの放置自転車対策
それでは放置自転車対策として、どのような方法が有効なのでしょうか。
ここでは、駐輪場の管理者向けの放置自転車対策を2つ紹介します。
駐輪スペースを拡大する
国土交通省の「自転車等駐車場の整備のあり方に関するガイドライン(第2版)」が取り上げた大宮駅周辺の調査では、自転車を放置する理由として「近くに駐輪場がないから(22.0%)」が2番目に多く挙げられています。[注6]
このように駐輪スペースが少ないことも、放置自転車の状況が改善されない原因の1つです。
都心部など、地価が高い地域では駐輪スペースの拡大にコストがかかります。
しかし、駅前など利用者が多い地域で駐輪スペースが不足している場合は、駐輪スペースの拡大を検討しましょう。
混雑対策システムを導入し、駐輪場の空き情報をお知らせする
先ほどの大宮駅周辺の調査では、やむを得ず自転車を放置する理由として、「駐輪場に空きがないから(18.0%)」という回答も多く集まりました。[注6] 駐車場が近くにあったり、地域全体として十分な駐輪スペースが確保されたりしていても、利用者が駐輪スペースの空きを見つけられなければ自転車の放置につながります。
そこでおすすめなのが、受付番号発券機などの混雑対策システムを導入し、駐輪場の空き情報をお知らせする方法です。
「ネコの目」を導入すれば、駐輪場の混雑状況を地図上に表示し、駐輪スペースに空きがある駐輪場に利用者を誘導できます。
ナビ機能を通じ、最寄りの駐輪場まで利用者をスムーズに案内することも可能です。
また、無人の駐輪場、管理者常駐型の有人の駐輪場の両方に対応しているのもポイントです。
放置自転車の増加にお悩みの場合は、受付番号発券機を始めとした混雑対策システムの導入を検討しましょう。
放置自転車のリスクについて知り、混雑対策システムを導入しよう
放置自転車をそのままにしておくと、歩行者の通行の妨げになったり、周辺地域の美観に影響が出たりといったリスクが生まれます。
また、放置自転車が増えると撤去費用の増加にもつながります。
住民や周辺環境へのリスクについて知り、放置自転車対策を強化することが大切です。
日常的な自転車の整理や放置自転車の撤去だけでなく、混雑対策システムの導入によって放置自転車を実施しましょう。
「ネコの目」なら、利用者に空きスペースのある駐輪場をインターネット上でお知らせし、現在地からスムーズに案内できます。
放置自転車にお悩みの管理者の方は、ネコの目の導入がおすすめです。
ネコの目はすでに多くの自治体で採用されており、次々とエリアを拡大しています。
ネコの目がなぜ放置自転車対策につながるかですが、地図上にエリアの駐輪場の空き状況をプロットし、一目でどこの駐輪場が空いているかが分かります。
そのため利用者は駐輪場に行って入れない状態になることがないため、自転車がきちんと駐輪場に留められることになります。
ネコの目にご興味がある方は是非下のお問い合わせボタンからお問い合わせください。
[注2]愛知県都市整備局交通対策課:2020年度 自転車駐車等に関する実態調査結果報告書[pdf]
[注3]大阪市:駅周辺における放置自転車等の調査結果(令和2年11月時点)について
[注4]東京都:「駅前放置自転車等の現況と対策 令和2年度調査」について[pdf]
[注5]e-Gov:自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律
[注6]国土交通省:自転車等駐車場の整備のあり方に関するガイドライン(第2版)[pdf]
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