混雑情報を配信するシステムと発券機を連動させると、より一層利用者の利便性が高まります。連動可能な発券機メーカーを紹介するので、ぜひ参考にしてください。また、導入するメリットや選ぶときの注意点についても解説します。
目次
混雑情報システムと発券機を連動させるメリット
人が集まりやすく、順番待ちがしばしば発生する施設や店舗では、混雑情報を知らせるアプリやディスプレイなどを導入していることがあります。また、入口に順番待ち用の紙を置き、入店を希望する人が名前をリスト状に記していく昔ながらの方法を使っているケースも多いでしょう。
単に混雑状況を知らせるだけでなく、順番待ちの番号がわかる発券機を連動させる施設や店舗も増えてきました。混雑情報システムと発券機を連動させることで得られる3つのメリットについて見ていきましょう。
・人員削減につながる
・より詳しい情報を利用者に提供できる
・データを収集して混雑予想を作成できる
人員削減につながる
混雑情報システムと発券機が連動すると、入口に受付専用のスタッフを配置する必要がなくなります。また、オンラインで混雑状況を確認できるため、施設や店舗に利用予定者が電話で直接問い合わせることが減り、電話対応の専任スタッフを配置する必要性もなくなるでしょう。その分、人員削減が可能になり、人件費も減らせます。
より詳しい情報を利用者に提供できる
発券された番号札には、二次元バーコードなどを印刷することができます。利用者は二次元バーコードからURLを読み込み、遷移先の混雑情報システムのサイトで、あと何人ほどで自分の順番になるのかを確認することができるでしょう。
また、遷移先のサイトでは、施設や店舗の住所や電話番号、周辺マップなどのより詳しい情報を紹介できます。利用者が欲しいと思う情報を過不足なく提供することができ、より利用者の満足度を上げることにもつながるでしょう。
データを収集して混雑予想を作成できる
発券機の利用者の数から、曜日ごと、時間帯ごと、休日・休日明けごとの利用者数を集計し、混雑予想を作成することも可能です。混雑予想を予め施設や店舗のサイトで公開していれば、利用予定者は出掛ける日時を調整しやすくなるでしょう。
また、混雑予想を作成するメリットは利用予定者側だけにあるのではありません。施設や店舗側も、スタッフを何人配置すれば良いのか予想が立てやすくなります。飲食店などであれば仕入れ計画も立てやすくなるので、さらに無駄のない運営が実現するでしょう。
混雑情報システムと連携できる発券機メーカー
混雑情報システムと連動できる発券機を作成しているメーカーを2社紹介します。また、実際に活用されている発券機の機種や、どの業界で利用されているかについても紹介するので、ぜひ導入時の参考にしてください。
ビルコン株式会社
ビルコン株式会社では、並ぶストレスからの解放を実現する窓口受付システムとしてEYE-QUE®を提供しています。EYE-QUE®は、利用する場所によってさまざまなスタイルを選択可能です。
例えば金融機関で利用する場合であれば、利用者の順番が来ると、発券した券に記載された番号が音声で呼ばれます。番号は大型モニタでも表示されるので、聞き逃したときもスムーズに自分の順番が来たのかチェックできるでしょう。番号は受付窓口でも表示できるため、清算窓口などが何ヶ所かあるときもスムーズに利用者を割り振り、誘導することが可能です。
EYE-QUE@は金融機関以外にも、市区町村の役場、民間企業などで広く活用されています。カラーユニバーサルデザインを採用し、色覚に困難を抱えている方も利用しやすく配慮されている点もEYE-QUE®の特徴です。
株式会社コギト
株式会社コギトでは、施設内の混雑状況や待ち時間をスマートフォンやパソコンで確認できるシステムとして待ち楽flexを提供しています。待ち楽flexはカスタマイズ性に優れており、クリニックや調剤薬局、官公庁、小売店などのさまざまな場所で利用することが可能です。
官公庁で利用する場合であれば、手続きごとに待ち人数やすでに順番が来た番号などが表示されます。例えば「証明書交付は3人待ち、68番は順番が来たけれど窓口に行っていない」などのように、モニタを見れば一目で待ち状況がわかるようになるでしょう。
待ち楽flexがあれば、来庁者はスマートフォンなどで出掛ける前に混雑状況を把握し、来庁して発券後はモニタで自分の順番が来たのかチェックできます。また、スマートフォンでどの番号まで呼び出されたのかもチェックできるので、待ち時間も有効活用できるようになるでしょう。
発券機メーカーを選ぶ際の注意点
発券機は種類が多く、製造しているメーカーも多数あります。それぞれ搭載している機能や特徴も異なるため、導入前に本当に求めている機種なのか厳しくチェックする必要があるでしょう。
次の5つのポイントに注目することで、発券機の機能と求める機能にずれが生じにくくなります。
・データ収集ができるか
・オンラインで情報確認できるか
・予約システムと連動しているか
・近隣施設の情報もリアルタイムで紹介できるか
・遠隔操作でメンテナンスできるか
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
データ収集ができるか
発券機の利用状況から混雑状況の予測をするためには、発券機にデータ収集機能がついている必要があります。混雑状況の予測をサイトなどで紹介する、あるいは人員配置や仕入れに活かすなどの目的も、データ収集機能があることで達成できるようになるでしょう。
オンラインで情報確認できるか
二次元バーコードから遷移できる情報の種類が豊富だと、利用者にとって利便性が高いシステムになります。メーカーごとに、官公庁に強い、クリニックに強いなどの違いがあるので、業種に合った情報をオンラインで確認できる発券機メーカーを選びましょう。
なお、一般に、役所に強いメーカーは依頼者ごとに専用部品を作成するため、価格が高い傾向にあり、クリニックなどに強いメーカーは既存のパソコンなどの一般製品を組み合わせて発券機システムに仕上げているため安価な傾向にあります。
予約システムと連動しているか
混雑状況を確認するだけでなく、予約システムとも連動していると、より待ち時間を効果的に減らすことができ、利用者ファーストのシステムとなります。また、導入施設や店舗も対応の予想が立てやすくなるので、混雑が予想されるときは早めに応援要請できるかもしれません。
近隣施設の情報もリアルタイムで紹介できるか
待ち時間などを紹介するサイトで近隣施設の情報もリアルタイムに紹介できれば、より利用者の利便性を高めることができます。例えば、施設周辺の駐車場の混雑具合、周辺店舗までのルートが分かるマップなども紹介すれば、利用者の待ち時間の有効活用になるだけでなく、近隣施設の活性化にもつなげられるでしょう。
遠隔操作でメンテナンスできるか
混雑情報システムと発券機を連動させると利便性は格段に向上しますが、その分、システムエラーなどが起こったときには不便を感じやすくなるでしょう。遠隔操作でメンテナンスできるシステムであれば、トラブルにも短時間で対応できるようになり、早期復旧を実現できます。導入前にメンテナンスについても確認しておきましょう。
まとめ
混雑情報システムと発券機を連動させることで、利用者にとって、また、企業側にとっても多大なメリットが得られるでしょう。また、混雑を放置すると密状態を生むだけでなく、周辺施設に迷惑をかけることも想定されます。地域に愛される施設になるためにも、混雑情報システムと連動できる発券機の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
ネコの目で混雑・待ち時間対策をしたい方は、ぜひご検討ください。