クリニックは年々施設数が増加しており、いかに競合施設と差別化を図るかが重要になっています。
厚生労働省の「令和元年医療施設動態調査」によると、2019年の一般診療所(クリニック)は102,616施設で、前年比511施設の増加でした。
有床診療所は290施設の減少となったものの、大部分を占める無床診療所は801施設の増加となっています。[注1]
クリニック経営で大切なのが、待合スペースでの混雑緩和です。診療までの待ち時間が長いと顧客満足度が低下し、客離れを招く要因になります。
この記事では、クリニック経営で待ち時間対策が重要な理由や、待ち時間が発生する原因と対処法、待合スペースの混雑緩和に役立つITシステムについて詳しく解説します。
目次
クリニック経営で待ち時間対策が重要な2つの理由
そもそも、なぜクリニック経営で「待ち時間対策」が重要なのでしょうか。
待合スペースの混雑緩和に取り組むべき理由を2つ紹介します。
1. 診療までの待ち時間に不満を感じる患者が多い
待ち時間対策が重要な理由として、診療までの待ち時間に不満を感じる患者が多い点が挙げられます。厚生労働省の統計によると、医療施設に「不満」を感じた外来患者の割合がもっとも多かったのが、「診療までの待ち時間」の項目でした。[注2]
待合スペースの混雑を放置していると、顧客満足度が低下し、客離れにつながるリスクがあります。待ち時間対策は、クリニックの集客にとって欠かせない施策の1つでもあります。
2. 診療医師やスタッフのストレス増加につながる
また、診療までの待ち時間が長いと、患者からの苦情やクレームが増加します。
患者の不満の受け皿となるのは、診療を行う医師や看護師、受付や会計を担当するスタッフです。苦情やクレームがあまりにも多いと、診療医師やスタッフのストレスが増加し、モチベーションの低下や早期退職につながる恐れがあります。
クリニックで働くスタッフを守るためにも、「待ち時間対策」に取り組みましょう。
クリニックで待ち時間が発生する2つの原因
実は、一日あたりの平均外来患者数は2000年代に入ってから減少傾向にあります。クリニックを訪れる患者数が全体として減っているにもかかわらず、なぜ診療までの待ち時間がなくならないのでしょうか。
クリニックで待ち時間が発生する原因を2つ紹介します。
1. 法律上、患者の診療を断るハードルが高い
病院やクリニックで待ち時間が発生する原因の一部は、法律上、患者の診療を断るハードルが高い点にあります。
医師法19条1項によると、医師は「正当な事由」がないかぎり、患者の診療を断ることができません。
たとえば「外来患者数が多いので、患者の診察をお断りする」「待合スペースへの入場制限を行う」といった混雑対策をとるのが困難になっています。
そのため、待合スペースが混雑しても外来患者を受け入れざるを得ず、診療までの待ち時間が長期化しやすくなっています。
2. 季節によって外来患者の来院数が変動する
また、季節によって外来患者の来院数が大きく変動するのも問題です。たとえば、インフルエンザが流行する時期になると、普段クリニックに来院しない患者も大勢やってきます。
しかし、「ピークタイムに合わせて、医師や看護師を確保する」といった戦略をとると、ピークオフの時期に余剰人員が発生し、人件費を圧迫してしまいます。
そのため、やむを得ず待合スペースの混雑を放置しているクリニックがほとんどです。
クリニックの待ち時間対策2つのポイント
待合スペースの混雑を緩和するには、窓口の空き状況をこまめに告知することが大切です。
クリニックの待ち時間対策のポイントを2つ紹介します。
1. Webサイトなどで混雑状況をアナウンスする
すぐにできる待ち時間対策の1つが、「Webサイトなどで混雑状況をアナウンスする」というものです。
待合スペースのおおまかな来院数や、窓口が空いている曜日や時間帯をこまめにお知らせすれば、Webサイトを見た患者が混雑を避けて来院します。外来患者数を平準化し、患者が待合スペースに集中するのを回避できます。
2. 受付発券機や番号発券機を導入する
1で紹介したWebサイトの更新は手間がかかります。混雑状況をリアルタイムに取得し、お知らせできるのが「受付発券機」「番号発券機」です。
発券機とは、番号札・整理券を発行し、お客様の順番待ちの整理を行うシステムです。クリニック向けの発券機には、Webサイトと連携し、混雑情報を自動でアップデートしてくれるシステムがあります。
受付発券機や番号発券機を導入すれば、余計な事務作業を増やさず、クリニックの待ち時間対策が可能です。
クリニックの待ち時間対策に「ネコの目」がおすすめ!
クリニックの待ち時間対策なら、カンタン&シンプル操作で使える「ネコの目」がおすすめです。
混雑状況や呼び出し状況を「ネコの目.com」でリアルタイムにお知らせできるため、待合スペースの混雑を緩和し、診療までの待ち時間を減らせます。
「ネコの目」の最大の特徴が、設置が簡単なこと。設置作業は30分~1時間程度で完了します。たとえば、お昼休み中に機器を設置し、午後から順番待ちの整理を行うといった変則的な運用も可能です。
「ネコの目」に興味をお持ちの方は、実機での無料デモを試してみましょう。サービス導入前に実機に触れることができるため、操作感や使い勝手を直接確認できます。
サービス導入後の操作説明会や、運用開始時の立会いといった導入支援も充実しているため、はじめて発券機システムを導入する方でも安心です。
クリニックの客離れを防ぐため、待ち時間対策に取り組もう
クリニックの客離れを防ぐには、待合スペースの混雑緩和に取り組み、診療までの待ち時間を最小化することが大切です。待ち時間対策につながる方法としては、「Webサイトなどで混雑状況をアナウンスする」「受付発券機や番号発券機を導入する」の2つが挙げられます。
初めて発券機を導入する場合は、だれでも簡単に設置できる「ネコの目」がおすすめです。実機での無料デモも体験できるため、導入前に運用イメージをつかめます。
ネコの目で混雑・待ち時間対策をしたい方は、ぜひご検討ください。